MENU

お散歩わんちゃん工作の作り方、空き箱で作る昭和の手作りおもちゃ

  • URLをコピーしました!

子どものころ住んでいた団地では、犬を飼うことができませんでした。散歩中の犬とすれ違うたびに振り返り、うちでも飼いたいと親にねだっては断られる。そんなある日、空き箱と糸を前にして、父がこれで作ればいいと言ったのです。

出来上がったのは、四角い胴体に紙の耳をつけただけの、なんとも不格好な犬でした。それでも首に結んだ糸を引いて廊下を歩くと、箱の犬がかたかたと後ろをついてくる。名前をつけ、夕方には散歩に連れ出し、寝る前には枕元に置いて眠りました。

ひもで引いて歩かせる犬のおもちゃ、お散歩わんちゃんは、空き箱や紙コップ、ペットボトルのふたといった家にある材料で作れます。作る時間も、遊ぶ時間も、どちらも楽しい。手作りおもちゃのよさが、この小さな犬にぎゅっと詰まっています。

お散歩わんちゃんとは、昭和の家庭で生まれた手作りおもちゃ

ひもで引くおもちゃは、昔から子どものそばにあった

ひもをつけて引っぱると、うしろをついてくるおもちゃ。木でできた引き車や、車輪のついた動物のおもちゃは、ずっと昔から小さな子どものそばにありました。お散歩わんちゃんは、それを家にある材料で真似した手作り版といえます。

昭和の工作は、空き箱と糸巻きが主役だった

昭和の家庭には、捨てずにとっておいた空き箱や、使い終わった糸巻き、牛乳びんのふたがいつもどこかにありました。子どもはそれを集めて、車や動物や家を作ったものです。工作の材料は買ってくるものではなく、家の中から探し出すもの。お散歩犬づくりも、そんな工作のひとつでした。

用意する材料と道具

材料は、胴体になる空き箱か牛乳パック、頭になる紙コップ、車輪にするペットボトルのふた4個、竹ぐし2本、太めのストロー、色画用紙、しっぽにするモールか毛糸、引きひもにする毛糸かたこ糸。持ち手には割り箸が1本あると便利です。

道具は、はさみ、セロハンテープ、木工用ボンド、それに穴をあけるための目打ちかきり。1人でも作れますが、親子やきょうだいで1匹ずつ作ると、あとの散歩の楽しみが広がります。

お散歩わんちゃんの作り方、親子でできる手順

胴体と車輪をつくる

①空き箱か、口を閉じた牛乳パックを横に寝かせて胴体にします。

②胴体の側面の下のほうに、前と後ろの2か所ずつ、竹ぐしが通る穴をあけます。左右の穴の高さがずれると犬が傾くので、定規で印をつけてから。穴あけは大人の役目です。

③ストローを胴体の幅より少し長めに切り、穴に通します。その中に竹ぐしを通すと、ストローが軸受けになって車輪がよく回ります。

④ペットボトルのふたの真ん中に目打ちで穴をあけ、竹ぐしの両端に差し込んでボンドで留めます。竹ぐしのとがった先は、はさみで切り落としておきます。

顔としっぽで犬らしくする

⑤紙コップの底が鼻先になるように横向きにし、口の側を胴体の前面に貼りつけると頭になります。色画用紙で耳を切り出し、垂れ耳にするか、ぴんと立てるかはお好みで。目と鼻はペンで描くか、丸く切った紙を貼ります。

⑥モールをくるくると巻いて、胴体のうしろに差し込めばしっぽの完成です。

⑦首のあたりに引きひもを結び、反対側の端を割り箸に巻きつけて持ち手にします。

うまく走らないときの見直しどころ

車輪が回らないときは、ストローと竹ぐしのすき間にボンドが流れ込んでいないかを見てください。ボンドは車輪と竹ぐしの継ぎ目にだけ少量つけます。引くとすぐひっくり返るなら、胴体の中に粘土を少し入れて、おなかを重くしてみる。前のめりに転ぶ犬は、ひもを結ぶ位置を首の少し上へずらすと落ち着きます。

お散歩わんちゃんの遊び方

まずは家の中をお散歩

完成したら、名前をつけてあげましょう。廊下をゆっくり引いて歩くと、かたかたと車輪の音を立てながら、犬がうしろをついてきます。曲がり角でおすわりをさせて、小さな手で頭をなでる。それだけで、小さな子にとっては立派なお散歩です。

障害物コースとわんちゃんレース

クッションや積み木を床に並べてコースをつくると、遊びががらりと変わります。ぶつけずにゴールまで連れて行けるかどうか。ひもを急に引くと犬がひっくり返るので、子どもはだんだん、ゆっくり引くこつを覚えていきます。

家族それぞれの犬を並べてのレースも盛り上がります。途中で一度止まってお手をさせる、といった決まりを足すと、速さ以外の勝負が生まれます。

安全に遊ぶための約束

引きひもを人の首にかけたり、体に巻きつけたりはしない。この約束は、遊び始める前に必ず伝えてください。竹ぐしの切り口には紙テープを巻いておくと安心です。外へ連れ出すときは、車の通らない公園の中で。

子ども向けから大人も楽しめる形まで、お散歩わんちゃんの令和アレンジ

子ども向けは、犬種調べと組み合わせる

柴犬にするか、ダックスフントにするか。図鑑で好きな犬種を調べてから作ると、耳の形や胴の長さに子どもなりのこだわりが出てきます。胴の長い犬には細長い箱を、小さな犬には小箱を選ぶ。材料選びが、そのまま観察の時間になります。

動画やコマ撮りで、わんちゃんを主役に

スマホを床すれすれの低さに構えて、お散歩の様子を撮ってみてください。犬の目線に近い高さで撮ると、見慣れた廊下がちょっとした冒険の道に見えてきます。

少しずつ動かしては1枚ずつ撮るコマ撮りアプリを使えば、ひもなしで犬がひとりで歩くアニメーションも作れます。しっぽを振らせたり、おすわりさせたり。工作と動画づくりが、ひと続きの遊びになります。

電池で動く小さなモーターの工作キットを組み合わせて、自分で走るわんちゃんに改造するのも、高学年の子にはいい挑戦です。

大人のレクリエーション向けアレンジ

大人が本気で作ると、お散歩わんちゃんは一気に作品になります。木の端材やフェルトを使えば、長く飾れるインテリアに。高齢の方が集まる場のレクリエーションなら、手を動かしながら、昔飼っていた犬の思い出話が自然とはずみます。

職場や地域のイベントでは、チームごとに1匹作ってのコンテストもおすすめです。いちばんまっすぐ走る犬、いちばん本物に似ていない犬。賞の名前を工夫すれば、工作が苦手な人も笑って参加できます。

SNS映えするお散歩わんちゃん

本物の愛犬と、愛犬そっくりに作った手作りわんちゃんを並べた写真は、見る人の頬をゆるめます。季節に合わせて、毛糸のマフラーや紙の帽子を着せ替えるのも楽しい。

公園の芝生の上で、子どもが手作りの犬を引いて歩く後ろ姿。昭和の子どもが団地の廊下で見ていた景色が、令和の写真の中にそのまま残ります。

お散歩わんちゃんづくりで育つもの、昔の工作が今の子に残す力

道具を使いこなす手

はさみで紙を切る、ボンドが乾くのを待つ、車輪をまっすぐつける。どれも、手を動かして失敗しながら覚えるしかない作業です。回らなかった車輪が回り出した瞬間、子どもは道具を扱う感覚をひとつ体に刻みます。

命を想像する力

名前をつけ、散歩させ、夜は布団のそばに置く。箱でできた犬でも、子どもは世話をする相手として接します。本物の犬はどのくらい歩くのか、何を食べるのか。遊びの中から、生き物への関心が芽を出していきます。

家族で話す時間

材料を探して家じゅうの空き箱をひっくり返すところから、親子の会話は始まっています。どんな犬にしよう、名前は何にしよう。完成したあとも、散歩の話題で食卓がにぎやかになる。犬を飼えない家庭でも、犬のいる暮らしを少しだけ味わえます。

週末は、空き箱でお散歩わんちゃんを

捨てようとしていた空き箱と、ペットボトルのふたが4つ。それだけあれば、家に1匹、新しい家族がやってきます。

週末の午後、テーブルに材料を広げて、親子で1匹ずつ作ってみてください。保育園や小学校の工作の時間、雨の日の室内遊びにも向いています。

かたかたと鳴る車輪の音を聞きながら、廊下を一緒に歩く。あの日の私と同じように、子どもはその犬を枕元に連れていくはずです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

昭和49年生まれ。団地の広場や空き地で、毎日のように友だちと遊び回って育った世代です。
ファミコンも好きだったけれど、やっぱり心に残っているのは、竹馬、メンコ、缶蹴り、ゴム跳び…あの頃の外遊びのワクワク感。

子どもたちがスマホやゲーム中心になっていく中で、
「昭和の遊びって、実は今の時代にもめちゃくちゃ価値があるんじゃないか」
と感じるようになり、休日は地域の子ども会で昔遊びを教えたり、会社のレクリエーションで昭和ゲームをアレンジして楽しんだりしています。

目次